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文書作成日:2019/09/20


 国税庁によると、納税者を救済するための制度には、処分庁に対する「再調査の請求」、国税不服審判所長に対する「審査請求」という行政上の救済制度(不服申立制度)と、裁判所に対して「訴訟」を提起して処分の是正を求める司法上の救済制度があります。ここでは、2019年(令和元年)6月に発表された3つの資料から、直近5年間の相続税・贈与税に関する再調査の請求、審査請求、訴訟の発生状況をみていきます。




 国税庁が発表した「平成30年度における再調査の請求の概要」によると、「再調査の請求」は、税務署長などが更正・決定や差押えなどの処分をした場合に、その処分に不服がある納税者が税務署長などに対してその処分の取消しや変更を求める手続きをいいます。この資料から、直近5年間(2014年度(平成26年度)以降)の相続税・贈与税の再調査の請求件数をまとめると、以下のとおりです。


 2015年度の284件が最も多くなりました。2016年度には半数以下に減少し、以降もさらに少ない件数で推移しています。




 国税不服審判所が発表した「平成30年度における審査請求の概要」によると、審査請求は税務署長や国税局長などが行った処分に不服がある場合に、その処分の取消しや変更を求めて、国税不服審判所長に対して不服を申し立てる制度です。その資料から、直近5年間の相続税・贈与税の審査請求件数をまとめると、以下のとおりです。


 2017年度の216件が最も多い状況です。2018年度は前年度比14.4%減少の185件となったものの、2016年以前よりは多くなっています。




 国税庁が発表した「平成30年度における訴訟の概要」から、処分庁の相続税・贈与税の処分について、是正を求めた訴訟の直近5年間の発生件数をまとめると、以下のとおりです。


 訴訟の発生件数は2015年度の36件が最も多くなりました。2016年度以降は減少傾向にあり、2018年度には20件になりました。

 2016年度以降は、再調査の請求件数よりも審査請求件数の方が多い状況が続いています。国税庁によると、国税不服審判所長に対する審査請求は、再調査の請求を経ずに直接行うことができ、再調査の請求を行った場合であっても、再調査の請求についての決定(再調査決定)後の処分になお不服がある場合に行うことができるとされています。そのため、再調査を請求せず審査請求を行う人や、再調査決定後の処分に不服がある人が増えているものと思われます。

 相続に関して不安や疑問な点がございましたら、お気軽に当事務所にご相談ください。


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