文書作成日:2022/08/05

人は「ここが痛い」「調子が悪い」となって病院に行くのが当たり前になっています。ですが、その段階では病気の治療であり、基本的には対症療法となります。大切なのは、どうしてその病気や症状を発症したのか、ということ。今回は、病気の原因にフォーカスし、事前に防ぐ「予防医療」についてまとめました。

高齢化社会を迎えた日本では、健康寿命を延ばし、QOL(生活の質)を高めるための医療を「予防医療」としています。予防医療には、次の3つのステップがあります。
STEP1)一次予防で発病を防止
一次予防とは、バランスの良い食生活や運動を取り入れ、健康な状態を保つこと。予防策を実践することで、生活習慣病や肥満等を防ぐようにします。必要に応じて、予防接種をして病気を回避することも一次予防にあたります。
STEP2)二次予防で事前に検査
二次予防では、がん、高血圧、糖尿病などの病気やそのリスクを把握するため、定期健診や人間ドックに通い、早期発見、早期治療を心がけましょう。年に何回かは歯科で虫歯チェックや歯石とりなどをすることも、予防医療につながります。
STEP3)三次予防で機能を回復
三次予防では、治療過程において専門的な治療で病気の進行や症状を抑えます。リハビリや療養などによって、体力の回復や再発防止を促し、QOLを守ります。できれば、三次予防の前段階である、一次予防、二次予防で発病しないのが理想です。

健康寿命を延ばすには、予防医療の中でも「一次予防」がもっとも重要であり、病気になりにくい生活を送ることが基本です。
国立がん研究センターの報告によると、5つの健康習慣「禁煙、節酒、減塩、運動、適正体重の維持」を実践している数が多い人ほど、病気になる確率も下がることがわかっています。平均すると、健康習慣を1つ実践するごとに男性で14%、女性で9%、病気の発症が低下するとされています。

予防医療は、重要でありながら小さな努力の積み重ねであるため、なかなか続かないという人も多いもの。そこで、おすすめしたい方法が健康の数値化です。
体重や運動時間、歩数などを記録することで「これからも続けていこう」と、気持ちも前向きになり、良い習慣が身につくはずです。
一方、日頃からかかりつけ医をつくっておくことも、不調を抱えた時や検診の時などにいろいろ相談することができ、予防医療の助けとなります。
健康情報は時代によって変化するものなので、本やインターネットなどで新しい情報を得ることも大切です。日頃から予防医療を意識し、健康な毎日を守りましょう。
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