年齢を重ねると、食事に気をつけていても体重が落ちにくいものです。食事の量やカロリー制限ではなく食の質を見直してみることで、今度こそダイエットを成功させてみませんか。
食品のアレルギーが太る原因になっているケースもあります。例えば糖質と脂質、あなたはどちらを食べたときの方が太りやすいでしょうか。
化粧品メーカー等で検査することができますが、自分で知る方法もあります。毎日の食事や体重を記し、体重が増えた日の前日や前々日にどんなものを食べていたのか確認することで、傾向がみえてきます。
もし、糖質を摂って体重が増加するようなら、白米や麺の量を調整し、その後、体重がどう変化するかご確認を。糖質を減らしても体重が減らない場合は、脂質で太る可能性が高いといえます。脂質で太りやすい場合は、油ものやバターなどを控え目にして体重の増減を確認しましょう。
ダイエット中に注意したいのが、加工度の高い糖質です。これは異性化糖(果糖、ぶどう糖を含む)と呼ばれ、砂糖よりも低コストで製造できるため、多くの加工食品に使われています。果糖含有率が高い順に示すと、高果糖液糖(果糖含有率90%以上)、果糖ぶどう糖液糖(果糖含有率50〜90%)、ぶどう糖果糖液糖(果糖含有率50%未満)。
これらは果糖が多いため中性脂肪やAGEs(老化促進物質)が生じやすく、非常に太りやすい添加物です。ジュースやお菓子、調味料等に使われているので、ダイエット中はなるべく摂らないようにしたいものです。
ネイチャー発行の国際学術誌『栄養と糖尿病』に、「増粘剤が満腹ホルモンの分泌を抑えこむ」という内容の論文が掲載されたという報道がありました。これは米国イリノイ大学の研究によるもので、増粘剤に広く使われているカラギナンを腸の細胞にかけると、細胞からの「満腹ホルモン」の分泌が減ったという報告です。満腹ホルモンの分泌がうまくいかないと、「もうお腹いっぱい」というサインが出にくくなり、いつまでも食べ続ける原因となります。
増粘剤(生成カラギナン)は、安定剤、ゲル化剤、糊料、増粘多糖類と表示されることもあります。増粘剤を含む食品に多いのが、プリン、ゼリー、ソース、ケチャップ、アイスクリーム、ソーセージなど。近年は食の安全を求める声が多く、増粘剤不使用と記したソースやジャムも増えてきました。
現代人の太る原因は、無意識のうちに口にしている添加物が原因かもしれません。食事はできるだけ加工度の低い自然な食材を中心にして、太りにくい体へとシフトできたらいいですね。まずは冷蔵庫の中の、普段食べている食品をチェックすることから始めてみませんか。